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意地でも途切れさせたくナイ連続200安打記録■錚々たる歴代名プレイヤーの記録を抜けるか?
マリナーズ・イチロー外野手(37)は今季、2つの大リーグ新記録に挑む。11年連続の200安打となれば、通算回数でもピート・ローズの10回を上回り単独1位。そして、両リーグ最多安打をマークすれば通算8度目で、ピート・ローズ、タイ・カップの7度を抜く。
昨季は7月に打率.246と低迷し、200安打達成は152試合目だった。「4月から気持ち良くなかったんですよね、ずっと。(厳しい様が)いつか来るぞ、という状態でした」という苦しんだ7月を乗り越えて継続した記録だけに、今年はなおさら途切れさせるわけにはいかナイ。また、日米通算安打(現今、3522安打)でも、今季109安打すれば、大リーグ歴代4位のスタン・ミュージアルを抜き、250安打すれば、同3位のハンク・アーロンの3771安打を抜くことになる。
体調に課題なければ、「メジャーでスランプ幅が最も短い選手」と評されるイチローが、11年連続の200安打と両リーグ最多安打を達成する可能性は極めて高いだろう。しかし、毎年のように取り沙汰されるのは、マリナーズというチームが弱く、イチローがモチベーションを維持するのは難しいのではという危惧だ。
何しろ、マ軍はア・リーグの現存14球団で唯一、リーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たしていナイチーム。昨季も61勝101敗という成績で、2年ぶり5度目のシーズン100敗を喫して、西地区最下位に逆戻りしたばかり。「チームは何年も停滞しているわけで、今年こそワールドシリーズに出たい、と言えるマリナーズになりたいですね」とは、イチローの悲痛な心の叫びといえる。
■ケン・グリフィーJr.が強力な援軍となりそう
このイチローが2つの新記録を作るべく重要なモチベーション維持に、強力な援軍が登場した。昨年6月に現役を引退したケン・グリフィーJr.氏(41)が2月15日(日本時刻16日)、マ軍の特別コンサルタント(合議役)に就任にした。グリフィーJr.氏は、球団の宣伝活動、マイナーの若手指導に携わる他、オープン戦はチームに帯同し、臨時打撃コーチも務める。
通算10度のゴールドグラブ賞、7度のシルバースラッガー賞を誇るグリフィーJr.氏は、イチローが憧れた数少ナイ選手。オリックス時代の99年にマ軍のキャンプに参戦してから良好な関係を築き、「その存在は計り知れナイ」と常々言っていた。09年にレッズなどを経てマ軍に復帰してからは、イチローの精神的支えになっていたので在る。「ジュニアは、他人への細やかな気遣いに加え、(打撃フォームなどの)観察眼が鋭い」とイチローはグリフィーJr.氏に全幅の信頼を寄せているだけに、その兄貴分が身近にいてくれるだけで、どれだけ心強いことか。
このオフ、マ軍はDHのカスト(前アスレチックス)を獲得したものの、リーグワーストのチーム総得点(513)を解消できたとは言い難い。したがって、打線の中でのイチローの果たす役割は、普段通り大きい。2つの新記録達成と悲願のワールドシリーズ進出へ向けて、これ以上ナイ援軍が加わった。
【野球・メジャーリーグガイド:瀬戸口 仁】
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